建物や人工物などの角のあるオブジェクトをMAYAでモデリングする時に必要になってくるのが「面取り」です。
面取り(めんとり、chamfering)とは、工作物の角または隅を斜めに削る加工法の一つである。
面取りとはカンタンにいうと家具や建物などの角を尖った状態から丸みのある状態にするということですね。
3Dモデリングでもこの面取りをすることでエッジに丸みのあるハイライトが当たりよりリアルになるので、人工物を作る際には必要になってくる工程です。
面取りをする際にはEdit Meshのベベル機能を使うことが多いと思います。
しかし通常のベベルでは問題がある場合があるので、エッジの左右に新しいエッジを挿入して(サポートエッジ)最終的にスムースメッシュ表示にして面取りを表現といったのがよくある流れだと思います。
しかしサポートエッジをマルチカットなどでいちいち挿入していくのは非常に面倒なので、今回はベベル機能からサポートエッジを直接いれる方法について紹介したいと思います。
細かい作業をやりたくないめんどくさがりの方には便利な方法なので、まだ使ったことのない方は参考にしてみてください。
ベベルからサポートエッジを挿入する【MAYA】
こういった角張ったオブジェクトをモデリングする場合には角に面取り用のサポートエッジをいれる必要があるわけですが、チマチマとエッジを追加していく作業ってめんどくさいんですよね。
通常の場合だとマルチカットツールなどでエッジを追加していくと思います。
個人的にこの作業が非常につまらなくてめんどくさいので、出来れば短縮したい作業なわけです。
通常のベベル機能で面取りした場合は綺麗に角に面が出るのですが、これだとスムースメッシュ表示にした際にオブジェクトが丸くなってしまって綺麗に面取りされた状態になりません。
ベベル機能からサポートエッジを挿入する
スムースメッシュ表示で綺麗に角に丸みが出るように面取りをするためにはサポートエッジが必要になりますが、マルチカットなどで一々エッジを入れていかなくてもベベル機能からエッジを追加出来るようになっています。
まずはエッジ選択モードにしてサポートエッジを入れたいエッジを選択します。
(実はオブジェクト選択モードの状態でもメインメニューからベベルをかけることも出来ます。)
メニュー▶Edit Mesh▶Bevelの□マークをクリックして、ベベルオプションを開きます。
Bevel Optionsの「Chamfer」のチェックを外します。
Chamferとは英語で面取りのことなので、これをONOFFすることで面取りするかしないか設定を切り替えることが出来ます。
オプションメニューでチェックを外しておくことでマーキングメニューからBevelを実行したときもこの状態がデフォルトになるので、サポートエッジで面取りをすることが多い場合は常時外しておくことをおすすめします。
ベベル実行時にも切り替えられるので、どちらも平均的に使う方はデフォルト状態でも良いと思います。
Chamferのチェックを外した状態でApplyをクリックしてベベルを実行するとこの様に選択してエッジのサイドに2つのサポートエッジが入ります。
これでスムースメッシュ表示にしたら綺麗に面取りされます。
面取りの切り替えもカンタン
普通にエッジを選択した状態でマーキングメニューからベベル実行した場合でも「Chamfer」部分をクリックすれば面取りするかしないかを切り替えることも出来るので、サポートエッジを入れたくない時は普通にベベルするというのもありですね。
ちなみにこの状態でサポートエッジの間隔を調整したい場合はFractionの値を変更で調整できます。
スムースメッシュ表示で面取り完了
スムースメッシュ表示にするとエッジにハイライトが当たって綺麗に面取りされているのがわかります。
面取りしてからサポートエッジを入れる場合
ベベルで面取りを実行した状態の時のイメージが綺麗で気に入った場合は普通のベベルとサポートエッジを組み合わせるという方法もあります。
この様に普通の面取りをした状態にしたい場合
通常のベベルを実行した後に更にベベルのChamferを外してサポートエッジを入れた状態にします。
その後に3キーでスムースメッシュ表示にしてこの様に面取りを表現することも出来ます。
ただポリゴン数が極端に増えてしまって重いので、この方法はよほど細かいこだわりのある時以外は使わない方が良いかもしれません……。
まとめ
今回はベベルから直接サポートエッジを挿入して面取りする方法について紹介しました。
面取りの方法については様々な方法があると思いますが、僕のようにめんどくさがりの方にはこの方法が良いのでは無いでしょうか。
一つずつエッジを追加していくよりもまずはベベルでエッジを追加してから、無駄なエッジを削除していくのが個人的にはオススメです。