こんにちは。
夏ワタル(@summering26)です。
この記事を読んでいるあなたは「イラストレーターになりたい」と思っている人ですか?
多分イラストに興味があるか、実際にイラストレーターを目指している人がこの記事を読んでいると思います。
今回はそんな方へ向けて、イラストレーターになりたいなら芸大(美大)には行かないほうが良い理由について
実体験をもとにを話していきたいと思います。
イラストレーターになりたいと考えていて、美大や芸大に進学しようかなと思っている人の参考になれば幸いです。
イラストレーターになりたいなら芸大には行かないほうが良い理由
簡単に自己紹介をすると僕は今デザイン職で会社員として働いていまして、副業でイラストレーターをやっています。
大学は日本の端っこの田舎にある芸術大学(グラフィック系のコース)を卒業しています。
実際にイラストを描く仕事を副業にしていますが、大学の同期で同じ様な仕事をしている人はほとんどいません。
この記事でその理由がわかります。
芸大には行かない方が良い
結論からいいますと、イラストレーターになりたい人は芸大には行かない方が良いです。
「イラストレーターになりたい!」
「技術を身に着けたい!」
「芸大に行けばイラストの仕事が出来るようになるはず!」
そういった明確な意思がある方は特に芸大はオススメしません。
高額な授業料に見合った専門的な授業を受けることはほとんど無いからです。
特殊な技術は何にも教えてくれません
そもそもイラストレーターとして重要な能力として、基本的なソフトの使い方や、キャラや背景の画力や表現力といったものがあると思うのですが、
残念な事に芸大ではこういった技術的なことはほとんど教えてくれません。
1年目はほとんど教養科目で潰れてしまいますし、集中して練習する暇がぶっちゃけほとんどありません。
(一年目のほとんどはどうでも良い単位を取るための強要科目で潰れてしまって、勉強したいことに時間を使えません)
僕の行っていた大学ではまともなPhotoshopの授業もありませんでしたし、キャラクターの描き方とか、
表現の仕方、背景の描き方なんか全く教えてくれませんでした。
芸大という場所(たぶん美大もそう)はどちらかといえば自主性に任せるような雰囲気がありまして、
放置プレイとは言わずとも自分から行動しなければ技術が身につかない場所でした。
先生も通り一遍等なことしか教えてくれませんし、大学の授業を受けただけでは超初心者のままで終わってしまいます。
聞けば答えてくれますが、何を聞けば良いかわからなくて黙っている様な学生も多かったです。
イラストレーターという職業を最短ルートで目指すにはオススメしませんし、自主的な努力をすることが苦にならない人にしか合わないと思います。
大体プロとして現役で活躍しているイラストレーターの人が講師をしているパターンはほとんどなく、
昔ちょこっとイラストやデザインの仕事をしていた程度の人が、プロなら誰でも知っているような事をさわり程度に教えてくれるだけです。
専門学校の方が技術を教えてくれる
イラストレーターでもデザイナーでもモデラーでも何でもそうだと思うのですが、
専門職で活躍している人のほとんどは専門学校卒の割合が高いです。
すぐには役に立たない教養をガッツリさせる大学と違い、即戦力を育成する意味合いが強いのが専門学校ですので技術をメインに教えてくれます。
ソフトの使い方であったり、技術力を向上させる授業が多い様です。
(つまり現場で働くために必要な知識や技術を優先的に身に着けさせる為の訓練みたいな感じですね)
逆に芸大の場合、1年のほとんどが教養科目であることに加えて、専門的な授業が少ないです。
しかし、専門学校は教養科目でガッツリ時間を割くことがほとんどありません。
なんせ専門学校ですし。
無駄を徹底的に省き、最短ルートでイラストレーターになるには持ってこいと言えます。
(とはいえ学歴による就職時の給料面のハンデであったり、キャンパスライフを謳歌する余裕が無いなどデメリットはあるかと思います。)
ただ大学での教養科目が意外と後々役にたったりすることも無きにしもあらずなんですよね。
専門学校卒の人と話してると専門的なことは詳しいんですが、幅広い知識がなかったりする人が多い印象です。
技術と引き換えにいろんな知識を増やす機会を犠牲にしているとも言えます。
僕は技術も大事だと思いますが、社会人になったら教養がないと馬鹿にされたりすることも少なくないんですよね〜。
難しい問題だとは思いますが。
芸大美大を卒業しても希望職種につける可能性が低い
芸大や美大に通うとよく聞く話なんですが、卒業後に大学で勉強している分野の職種につける割合は5%ほどらしいです。
そもそも芸大や美大は就職率が極端に低いです。
僕の周りの人達もまともに就職したひとは5割~6割程度でした。
しかもその中で大学時に勉強していた事を生かせる希望の職種に就いた人は10%にも満たないレベル。
美術系の大学に入って希望の職種に就く人って、全体の5%くらいしかいないと大学の教授が言っていました。
(競争も激しいですし、才能もメンタルの強さも必要なので心が折れちゃうのでしょう)
僕の同級生のほとんどが一般職に就いたり、夢を諦めて自衛隊に入隊したり、フリーターになったりニートしてたり、最悪行方不明といった事も……笑
ネームバリューがある美大ですら、就職率が悪いです。
芸大では逆に就職したら負け的な考えもあったりするくらいですね。(アーティスト気質が強い人に多い印象)
どうせ希望職種につけないのであればそもそも芸大や美大に行く必要はないのかもしれませんね。
結論:個人でどこまで努力できるかが重要
ここまで割とdisって来ましたが別に個人で努力できる人であれば芸大美大はオススメです。
その理由は就職率や技術の向上といったことではなく、特殊な人生経験が詰めるからです。
芸大や美大に行った事がある人なら分かると思いますが、変な人が多いです。
学生の3分の1は変人であり、社会不適合者です。
(僕も人のことはいえませんが……w)
しかし、普通の大学には少ないであろう突出した個性を持った人が多いので、そういったマイノリティーな人達と出会う事が出来ます。
自由な生き方や思想、クリエイティブな発想やセンス、そして才能を持った人が普通の大学よりも多い割合でいるので、
中々面白い経験が出来ると思います。
例えば、毎日きっちり和服をきて過ごしている日本画が超絶上手いひと。
髪の毛が虹色でチャラくていかにも個性の塊の癖に何にもできないひと。
1番前の席で講義を受けていて真面目なのかと思いきや、ずっと原稿を書いてる人。(で、先生に注意される)
何故か大学の授業に通わず、他の大学に忍び込んでばかりでたまに顔を見せたと思ったら女装してたりする人。
▲(このひとはその後行方不明の音信不通になりました)
みたいな変な人に沢山会います。
ある意味で社会のレールに反抗しているようなアナーキストが多いので、中々毎日新鮮です。
こんな人達に囲まれるのが好きで、かつ自分の技術を伸ばす努力を黙々と出来る人には芸大美大はオススメです。
ただ普通でいたい真面目だけが取り柄のひとは絶対にやめたほうがいいです。
精神的ストレスで死にます。
まとめ
今回はイラストレーターになりたい人には芸大や美大はオススメしないよという話をしました。
▼最後にまとめ
ポイント
- 特殊な技術は何にも教えてくれない
- 専門学校の方が技術を教えてくれる
- 就職率が低い
- 教養科目が多い
- 個人で努力できない人は成長しない
最終的には専門学校でも芸大でも努力するのは自分自身なので、好きな方を選ぶべきだと思います。
しかしなるべく学校の力をフルに使いつつ、最短ルートでイラストレーターを目指したいと考えている人は専門学校の方をオススメします。
僕の親戚は専門学校に通って、たった2年でプロになりましたしやはり技術を教えてくれるということは強いです。
今のご時世は手に職をつけてなんぼだと思うので、適当な理由で美大や芸大にいくのはやめましょう。
しかし、最初から普通の人生を送りたくない、周りとは違うアナーキストの方にはぜひ芸大に行ってみてほしいと思います。
思わぬ才能が開花するかもしれませんから。
それではまた〜。