こんにちは。
夏ワタル(@summering26)です。
前回は寛骨についてスケッチしつつ解説したのですが、
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【解剖学】#13骨盤を支える寛骨ってどんな骨?スケッチしてみたので解説
こんにちは。 夏ワタル(@summering26)です。 今回は前回紹介した骨盤の一部分を構成する寛骨について実際にスケッチしつつしらべてみたので解説したいと思います。 寛骨とは? 寛骨 ...
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今回は寛骨に最も関わりのある「仙骨」について解説したいと思います。
例によって鉛筆でスケッチしてきました。
仙骨ってどんな骨?
仙骨は人間の体の中心にある骨盤のさらに中心にある骨です。
逆三角のスペード型をしていて寛骨で左右を支えられています。
日本語で仙人の骨=仙骨、英語でsacrum(神聖な骨の意)と呼ばれるように、仙骨は昔から神聖視された骨らしいです。
寛骨が骨盤の前部に位置しているとすると、仙骨は骨盤の後部に位置した骨です。
脊柱の最端部に接続されている骨ですね。
それでは見ていきましょう!
仙骨の部位の名称
仙骨を前面からみたスケッチがこちら。
きれいなスペード型をしていますね。
仙骨の上前縁(上部の前の方にあるふち)には、仙骨岬角(せんこつこうかく)というでっぱりがあります。
その上には上関節突起(じょうかんせつとっき)があり、関節と繋がっています。
上部の広がった部分が仙骨翼(せんこつよく)。
そして仙骨の特徴的な部分ですが、左右に4つのあながあいています。
これを仙骨孔といい、前面は前仙骨孔(ぜんせんこつこう)といいます。
この穴は仙骨神経などの入り口になっている様です。
仙骨は元々は別々の仙椎として分かれており、成長に従って結合し、その結合面の名残として残っているのが横線(おうせん)です。
そして、仙骨の下端部(いちばん下の部分)には、尾骨があります。
仙骨の後部の名称
仙骨を後部からみたスケッチがこちら。
仙骨の後面は凸状になっていまして、いくつかの棘突起(でっぱりのような部分)が連なったような形をしています。
この中心に位置しているのが正中仙骨稜(せいちゅうせんこつりょう)。
またその外側には外側仙骨稜(がいそくせんこつりょう)が位置しています。
仙骨の横に側面にあるのが耳状面(じじょうめん)。
これが寛骨と接している部分ですね。
凹面になっていて寛骨にある腸骨と接しているため、仙腸関節(せんちょうかんせつ)と呼ばれる関節にな部分です。
また後面にも後仙骨孔(こうせんこつこう)という穴が空いています。
これは前面にある前仙骨孔(ぜんせんこつこう)から繋がっている神経が通る穴ですね。
仙骨を横から見ると?
横からみると仙骨はこのような形状になってます。
下端部にいくにしたがって弓なりに湾曲していますね。
お尻の後ろを守る鎧のようにも見えます。
こうみると正中仙骨稜(せいちゅうせんこつりょう)の出っ張りの形がわかりやすいです。
上部から下端部へ、徐々に小さくなった正中仙骨稜が尾骨へと繋がっていきます。
この耳状面に腸骨が接続されるわけです。
まとめ
今回は仙骨についての紹介でした。
ポイントをまとめますと
ポイント
・仙骨は骨盤の中心にある骨
・逆三角形のスペード形になっている
・仙骨孔という穴が空いている
・仙骨の下端部には尾骨がある
・後面は棘突起(でっぱり)が連なっている
身体の中心の中心に位置していて、神聖視されることの多い仙骨。
まあイラストを描く際に仙骨を意識する必要がある場面はほとんど無いと思いますが、知っておくに越したことはなさそうです。
地味で目立たなくて、作画の参考にならない割には複雑でとても描くのが大変な骨でしたw
とはいえ正中線に位置する骨は人間にとってはなくてはならない重要な骨ばかりですし、
この機会に覚えるのも良いかなとスケッチしてみました。
(正直めっちゃ大変でしたので、僕みたいにいちいち描いて覚える必要はないかと思われます)
それでは今回はこの辺で〜。