デッサンでイラストは本当に上達するのか?しなくても良い理由
こんにちは。
副業でイラストレーターやってます、夏ワタル(summering26)です。
今回はイラストの上達にデッサンは必要なのか問題について、実際にイラストを副業にしている自分の経験から答えていこうと思います。
デッサンでイラストは本当に上達するのか?しなくても良い理由
昔からよく議論されているテーマですよね。
やはり上手い人はデッサンをしっかりやってきた人が多いイメージもあり、主にイラスト初心者の方の中で話題になることが多いようです。
実際にイラストを上達させたいと考えているけれど、デッサンをやればいいのか、模写をやればいいのか、
それとも普通にオリジナルで作品を作ればいいのかと悩んでいる人も少なくないと思います。
イラストを描き始めた時の僕も同じことに悩んでいました。
絵の上達の仕方に正解はないんですよね。
最終的にものすごくうまいキャラクターのイラストを描けるようになった人でも、過去にデッサンを画塾でしっかりやっていたひとがいる反面、
キャラクターの描き方だけを練習し続けて上手くなった人もいるわけです。
デッサンをたくさんやったからといって、デッサン以外にイラストがうまくなると保証されているわけでもありません。
僕は一応ある程度イラストのお仕事をいただける程度にイラストを描いていますが、しっかりと画塾に通った経験はなく、大学で描いたデッサンはたったの3枚でした。
その結果を踏まえていうとデッサンはイラストの上達をしたいのであれば
しなくても良いです。
細かく理由を書いていきます。
イラストの上達にデッサンは必須ではない
まず言える事はイラストを描くのに鉛筆デッサンのようなものをたくさん繰り返す必要はないと言うことです。
自分の描きたいイラストのイメージにデッサン的なリアリティを求めるのであれば必要かもしれませんが、
可愛い系のキャラクターであったり、アニメ塗り等のイラストを制作するのであれば、
デッサンの勉強をたくさんするよりもキャラクターの描き方の勉強をたくさんする方が近道だと言えます。
平面的で可愛い絵をデジタルで描きたいと思っている人が、リアルな鉛筆デッサンを繰り返していくということは遠回りなのではないでしょうか。
最終的にデッサンの経験があればアニメ風のデジタルイラストにも応用が利く部分はあると思うので、全く必要がないというわけではないと思います。
しかしイラストとデッサンの描き方は全く違うので、分かりやすく上達したいのであれば自分の描きたいイメージに近い絵を描いて練習するというのが近道なのではないでしょうか。
描きたいものの種類によっては必要かも
しかしリアルな絵を描きたいと言うのであればデッサンをしっかり勉強する必要が出てくるかもしれません。
全く絵を描いたことがない人がいきなりリアルなものを描くのは非常に難しく、
光がどういう風に当たってどういうふうに影できるのかとか、
どのようにすればリアルに見えるのかということを感覚的に理解するには、
ある程度デッサン力があるのに越したことはないからです。
例えば大自然の背景を描きたい人がいきなり何も見ずに描き始めるよりかは、実際に屋外でスケッチをして何回か反復練習してから自分の描きたい背景を描く。
その方がより自分のイメージのイラストに近づけることができるのではないでしょうか。
スケッチもデッサンのようなものですので、背景画を描きたい人なのであれば静物画のデッサンをするよりも屋外でのスケッチをした方が上達しやすいということです。
デッサンが出来てもイラストが下手な人もいる
逆にデッサンがとても上手く描けていたとしてもイラストが下手な人もいます。
僕の大学の同級生は高校が美術系でデッサンの授業が3年間あって相当デッサンについては上手かったのですが、
大学の中で描いていたキャラクターイラストはあまり上手くありませんでした。
デッサンで描くものは石膏像であったり静物画であることが大半ですが、キャラクターは人間なのでデッサンよりも人物クロッキーを練習した方がいいというわけです。
つまり最終的に求める作品のイメージに必要な練習というものを選ぶ必要があって、キャラクターを描きたい場合にはまずは人物のクロッキーや人体の構造についての勉強。
リアルな静物画などを描きたい場合は静物デッサンを練習。
そのように取捨選択していくことが必要です。
重要なのは観察すること
それでもなおデッサンが必要だと主張する人もいますよね。
しかしそれはどんなイラストを描きたい人でも静物デッサンなどをしなければならないという意味ではなく、デッサンを通して観察力を磨きなさいということなのだと僕は解釈しています。
なぜなら絵というものは何かを観察してそれを自分の手で描くという行為です。
参考になる資料を見たりしてそれを自分の頭で考えて、最終的に自分の手でアウトプットしたものが絵ですよね。
自分の想像したキャラクターのイラストを描きたい場合でも、実際に服はどういうデザインのものを参考にしようか、
髪型はどんな風にしようかなど
雑誌や写真を参考にして考えることになるわけで、結局のところ重要なのは観察するということという結論に至るわけです。
絵を描き始めた初心者にデッサンをおすすめする人は最初に観察力を磨いた方がいいよということを伝えたいのでしょう。
デッサンで得られるものも重要
イラストを描くには鉛筆デッサンは基本的にはあまり必要ないと思っていて、自分が描きたいイラストに必要な技術を逐一勉強して練習していけばいいと思うのですがデッサンで得られるものもあります。
デッサンをすることによって上記に書いたように観察力が身に付きますし、自分が見たものをそのまま鉛筆で紙に写すというシンプルな反復練習をすることによって、
参考の資料を観察しそれをアウトプットする行為を繰り返すことになりますよね。
そうすると絵を描くということの基本を体で覚えることができますし、描きたいデッサンのモチーフを上手く画面内に構成する技術なども身に着きます。
石膏像を描くのであれば日本人の顔と違って立体的な顔の石膏像なので、より凹凸が強調された顔のパーツを理解することもできますよね。
またデッサンは光と影を描くということでもあるので、どこに光が当たっていてどこに影が落ちているか、そして影はどのように拡散しているかなど、
イラストにも応用できそうな物理現象について自分の目と手で学ぶことができます。
デッサンをすることはキャラクターなどのイラストを描く場合にも応用できるテクニックなどを学ぶことができるということなのです。
まとめ:イラストの上達にデッサンは必須ではない
今回はイラストの上達にデッサンは必要なのかについての僕の意見を書いてみました。
画塾に通ったことも無ければ大学ではデッサンを3枚しか描いたことがない僕でもイラストの仕事をすることは可能だったので、イラストを描くためにデッサンが必ずしも必要だとは思いません。
しかしある程度イラストを描いてきたけど伸び悩んでいる人や、リアルのイラストを描けるようになりたいと思ってる人はデッサンの練習をして観察力を伸ばしてみるのもアリだと思います。
光と影の描き方の勉強にもなりますしデッサンが好きになれれば絵をもっと好きになることもできるのではないかと思います。
最終的には自分の求めるイメージのイラストを描くための練習法をピンポイントで考えて実践していくことが重要なので、
デッサンをしなければならないと過度にプレッシャーに感じる必要はないです。
好きでもないのに無理にデッサンをやることによって絵が嫌いになってしまったら元も子もないので、自分が必要だと思った練習をしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。