MAYAで有機的なオブジェクトをモデリングする際に便利なのがカーブですが、ポリゴンモデリングよりも若干ハードルが高いのであまり使ったことの無い方もいるかと思います。
カーブを使うと色々と便利なことができるので、今回は複数のカーブをつなげてモデリングをする方法について紹介してみたいと思います。
カーブをつなげてモデリング【MAYA】
まずはつなげていくためのカーブを作成していきたいと思います。
ここではCreate▶Curve Tools▶EP Curve Toolを使います。
EP Curve Toolでこの様な適当なカーブを作成します。
作成したカーブを等間隔に複製しました。
等間隔に増やすには1度Smart Duplicateを実行してからShift+Dで増やすと楽です。
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Loftでつなげる
カーブを複数作成できたらこれをつなげてオブジェクトを作成していきます。
つなげたい順番にカーブを選択して、Surface▶Loftの□をクリック。
上記の画像の様に設定してつなげてみます。
Output GeometryをPolygonにするとカーブにそってポリゴンで出来たオブジェクトを作成することができます。
またTypeをQuadsにして四角形ポリゴンに、Generalで通常のLoftで作成できます。
Initial Tessellation ControlsのNumber UとNumber Vの数値を設定することでポリゴンの分割数を増減できます。
Applyを押してLoftを実行。
カーブをつなげるようにポリゴンが作成されます。
画像では裏返ってしまっていますが、Mesh Display▶Reverseから裏返せば問題ありません。
カウント数を調整してLoft
Tessellation MethodのタイプをCountに変更するとポリゴンの数を指定してカーブをつなげてオブジェクトを作成することが出来ます。
Count :1でLoftした状態。
Count:500でLoftした状態。
Standard FitでLoft
Tessellation MethodのタイプをStandard Fitにすると上記の様にカーブがつながってオブジェクトが作成されます。
少しカクついたイメージのオブジェクトになるので個人的にはあまり使いません。
Control PointでLoft
Tessellation MethodをControl pointsに設定すると、カーブにあるControl Vertexの位置でつながって作成されます。
UVの分割数を指定してLoft
Tessellation MethodがGeneralの時にUとVのそれぞれの方向の分割数を指定してつなげることもできます。
上の画像はNumber Uの数値を1にしてNumber Vの数値を32にした状態です。
Number Vを1にしてNumber Uを32にした状態です。
あらかじめ分割数をざっくり決めておきたい時にはオススメです。
とはいえ実際はどちらの数値も32でLoftすることが個人的には多いです。
ここらへんについては個人差もあるので、作りたいものに応じて使いわけですね。
カーブずらしてLoft
ここまでは等間隔に並べたカーブをLoftでつなげましたが、上の画像のように別々の位置にカーブをずらしてLoftしてみます。
するとこの用にカーブがつながります。
有機的なオブジェクトを作る際に使えそうですね。
選択する順番でつながる順番をコントロール
Loftでカーブをつなげてオブジェクトを作成する際に重要なのが選択する順番です。
選択した順番にしたがってLoftされるので、適当に選択すると任意の形状にならない場合があります。
逆に選択する順番を工夫することで好きな形状にすることもできます。
上の画像の順番でカーブを作成した状態でLoftを実行すると
この様な感じに順番に繋がりました。
応用すると布系のモデルを作成する際にも使えそうです。
こんな感じにカーブを並べると
この様にLoftで繋がります。
まとめ
今回は複数のカーブをつなげてオブジェクトを作成する「Loft」機能について紹介しました。
有機的なオブジェクトをカーブにそって繋げるようにモデリングしてくれる便利機能なので、まだ使ったことのない方はぜひ使ってみてください。