人間の骨格の中でも特に重要なのが「頭蓋骨(とうがいこつ、ずがいこつ)」です。
脳を守っている骨格であり人間が一番最初に見る部分でもある顔がついているのが頭蓋骨なので、美術解剖学を勉強している方のみならず、キャラクターのイラストやモデルを作成している人にも必須の知識になっています。
この記事では実際に筆者の作成したイラストを使って、頭蓋骨のパーツと構成について紹介します。
こんな方におすすめ
- 美術解剖学に興味がある方
- 説得力のあるイラスト制作をしたい方
- キャラクターのモデルを作成したい方
- 人間の骨格について知りたい方
- とにかく頭蓋骨が好きな方
頭蓋骨の構造とスケッチ
頭蓋骨は人間の骨格の中でも一番有名で、脳を守っていて顔面を構成している重要な骨格です。
頭蓋骨とは?
頭蓋骨(ずがいこつ、とうがいこつ)は、頭の全体的な枠組みとしてはたらく、有頭動物の骨様構造である。頭蓋骨は、顔の構造を支持し、脳を外傷から保護する。
呼び方についてのポイント
頭蓋骨は解剖学では「とうがいこつ」と呼びます。一般的には「ずがいこつ」と呼ぶことが多いですが解剖学ではとうがいこつと呼ぶことが一般的です。また頭の骨という意味の「頭骨(とうこつ)」という名称もありますが、これは形質人類学での表記になります。
頭蓋骨は15種22個の骨から構成されている
人体でも重要な部分である頭蓋骨は15種類の細かいパーツで構成されています。
顔の上部が前頭骨、鼻骨につながっており、頭のてっぺんに頭頂骨、側面には側頭骨があります。
上あご下あごは、上顎骨(じょうがくこつ)と下顎骨(かがくこつ)に分かれており、側頭骨に向かって頬骨弓(きゅうこつきゅう=ほほのでっぱっている部分)からつながっています。
顎の手前の部分(オトガイ)からあごの付け根あたりを下顎角(かがくかく)といいます。
頭蓋骨は複雑に組み合わされて縫合された骨
頭蓋骨はとても複雑に組み合わさって構成されている骨です。
脳や眼球を収納していますし人体でも重要な臓器を格納している部分なので一見頑丈そうに見えますが、人間が生まれたての時は縫合部分がまだ強くないようで、成長するにつれて骨と骨のつなぎ目がより強固になっていきます。
キャラクターや人物を描くには頭蓋骨の知識が必要
キャラクターや人物などを描くときにはやはり顔が1番目に付きますし、キャラクターを描くときに頭蓋骨の知識があればよりリアルで説得力のある作画ができます。
多くの骨がどのような構成になっていてどのような形をしているのか分かっているだけで、キャラクターの顔のバランスをうまく描くことができると思います。
たまに頭の形や比率がおかしいイラストとかを見かけますが、それは骨格などを理解する前に制作を進めてしまったことが原因です。
デフォルメされたイラストなどであっても美術解剖学的な知識を理解した上で制作することで、より魅力的な作品になる可能性が高いので骨格についての知識を知っておくのが良いと思います。
記事のまとめ
- 15種22個の骨から構成されている
- 顎の骨は上顎骨と下顎骨で分かれている
- 頭蓋骨は複数のパーツが縫合されてできている骨格
▼解剖学を学ぶ際にオススメの書籍
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