こんにちは。
夏ワタル(@summering26)です。
皆さん、パース描いてますか?
(僕は全然描いてないですw)
前回の記事で影パースを使った陰影の表現手法について解説しました。
「単一拡散光源」という光源を使って、光が全方向を照らしている場合はどの様に影ができるのかについてでした。
▼まだ読んでいない人は是非読んでみてください。
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単一拡散光源で光と影を表現する方法【パース応用】
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前回の記事でもある程度めんどくさい部分があるのですが、今回の内容もさらにめんどくさいですw
今回は今までの記事の様にひとつの光源ではなく、複数の光源によって陰影ができるパターンの紹介です。
多光源(複数の光源)で光と影を表現する方法
複数の光源って聴くだけで鬼めんどくさい予感がしているかもしれません。
めっちゃめんどくさいですし、頭がこんがらがりそうになりますが、ひとつずつ解説していきます。
まず陰影というのは光源によって作り出されるわけですが、光源がひとつだけの場合は光線の方向と、影の消失点が交わる部分に影ができるという決まりがあります。(自分で書いててもよくわからん文章w)
多光源=複数の光源ではこの決まりがさらに増えます。
光源がたったひとつ(単一)ですらあれだけめんどくさかったのが複数になってさらにめんどくさくなってきますが、
ひとつずつやっていけばなんとなく理解できるはず……!
まずは1つ目の光源による影を描く
それでは早速描いていきます。
まずは適当にオブジェクトを配置します。
今回は2点透視図法でカンタンな立方体にしました。
(コレでもだいぶめんどくさくなってきます)
オブジェクトを描いたら、単一平行光源のときと同じ様にひとつめの光源を意識して影のパース線を引いていきます。
わかりやすく上空に光源があると想定しています。
これでひとつめの影のガイド線は完成です。
2つ目の光源による影を描く
次は2つ目の光源による影のパース線を引いていきましょう。
2つ目は左上の手前あたりから落ちている影を想定。
左上手前からなので、右奥に向かって影の消失点があると想定します。
完璧に正確にしようとする必要は無いです。
光線のパースに線と影のパース線が交わっている部分に影を作るイメージで進めていきましょう。
3つ目の光源による影を描く
最後に3つ目の光源による影のガイドラインを描いていきます。
西日的な感じで横からの光源にします。
線が交わっている部分にザックリで良いので影をイメージしていきます。
絶対に完璧にしなくちゃと思わずに、こんな感じかな〜くらいのノリでいきましょう。
(完璧主義になると余計にめんどくさくってきて時間がかかってしまいます。)
影のパースラインに沿ってそれぞれの影を塗る
最後に今まで描いた影パースの線に沿って影を塗っていきましょう。
ここでポイントですが、影は重なるほど濃くなるので重なっている部分はより濃くします。
リアリティーを追求したいのであれば、影がオブジェクトに近いほどくっきりと濃く描くと良いです。
逆にオブジェクトから離れるほど薄くぼんやりと描くとそれっぽいですね。
まあこの記事を見て基本の影パースについて覚えたいだけならフラットな影でも全然OKです。
多光源による影の描き方はこんな感じです。
大体なんとなく理解出来たでしょうか?
まとめ
今回は複数の光源=多光源を使ってパースに沿って影を描いていく方法について解説してみました。
めんどくさかったですよね?w
実際に画像を作っている間もめんどくさいなーと何回も思いました。
しかし多光源の陰影をイラストの中で使いこなせるようになると、さらにレベルアップ出来るかと思います。
実際によく使われてますし、現実世界では多光源ばかりだと思います。
部屋の中でも、シーリングライトとランプ、または間接照明を使っているひともいるでしょう。
また夜の街を歩いているとそれこそ無数に光源がありますよね。
単一の光源よりも描く機会が多い分、多光源による影をうまく描くことが出来るようになるとさらにイラストにそれっぽさが出てくるのではないでしょうか。
身の回りにあるいろいろな影を普段から観察してみると思わぬ発見があるかも知れませんし、
この記事で紹介した影のでき方の決まりに近いものも発見出来るかも知れません。
影がどの様にできるか理解し始めると一気にパースが面白くなるので、ぜひ試してみてください。
それではまた〜。