SubstancePainterでテクスチャを描く時に、TextureSetをわけていなかったりIDマップを作成していないけど細かい塗り分けをしたりマスクで切り抜いたりしたい時ってありますよね。
塗りたい部分のみブラシでペイントするのも良いですが、パーツが細かかったりすると少々面倒です。
そんな時に便利なのがポリゴンやメッシュをベースにしてペイントできる機能である「ポリゴンフィル−PolygonFill−」です。
今回は初心者の方向けにIDマップやマテリアル分けをしていない場合でも細かい塗り分けができる「ポリゴンフィル」の基本的な使い方を紹介します。
こんな方におすすめ
- 少ないTextureSetでペイントしたい
- IDマップが無い
- オブジェクトごとにペイントしたい
- UVシェルに沿ってペイントしたい
【SubstancePainter】ポリゴンフィル(Polygon Fill)の基本的な使い方
今回お借りしたのはこちらのモデルです。
あらかじめマテリアルを個別に作成していないので、TextureSetはひとつのみ。
IDマップも作っていない場合を想定して、このオブジェクトのみでパーツを塗り分けしていきます。
ID表示にしてもマップがそもそも無いので、色別で塗り分けすることができません。
外部ソフトでカラーマップをベイクすればIDマップも作れますが、マップデータを作成するのが面倒な場合でもポリゴンフィルを使えばある程度は塗り分けをすることが出来ます。
ポリゴンフィルでペイントしていく
まずは素のモデルに適当にスマートマテリアルレイヤーを作成しました。
作成したレイヤーに「Add Black Mask」で黒いマスクを追加します。
マスクを選択した状態でツールバーから「Polygon Fill」を選択します。
ショートカットは4キーです。
3角形ポリゴンごとにペイント
PROPERTIESから▲マーク(Triangle Fill)を選択してオブジェクトをクリックしていくと3角形を塗りつぶすようにペイントすることができます。
クリックでひとつずつペイント出来ますが、ドラッグすることで選択した範囲に一気にペイントすることも出来ます。
4角形ポリゴンごとにペイント
■マーク(Polygon Fill)に切り替えると4角形ポリゴンごとにペイントすることができます。
こちらもドラッグで範囲を決めてペイントできます。
メッシュごとにペイント
PolygonFillの右にある「Mesh Fill」に切り替えると細かいポリゴンではなくメッシュごとにペイントすることができます。
複数のオブジェクトを結合してFBXを作っていた場合でもパーツごとに塗り分けが可能なので、個人的にポリゴンフィルの中では一番よく使う機能です。
ある程度大きいパーツごとにIDマップを作成して、細かいパーツをMesh Fillで塗り分けするのがオススメです。
UVごとにペイント
一番右にある「UV chunk fill」を使うとあらかじめ分けておいたUVアイランド(=MAYAでいうところのUVシェル)ごとにペイントすることができます。
2Dビューで確認するとわかりますが、左上のUVシェルをクリックするとUV部分のみ塗りつぶされます。
UV chunk fillもドラッグして範囲ペイントができます。
塗り分けしたい部分ごとにUVを分けておくといった使い方も悪くないと思います。
アルファの切り替え
PROPERTIESのColor部分の右にあるアイコンをクリックすることでポリゴンフィルの白黒を切り替えることができます。
ショートカットはXキーです。
塗った部分を消したい時は0(黒)でポリゴンフィルすることでペイントを消すことができます。
マスクと合わせればUVをシェルごとに塗ったり消したりを簡単に行うことが出来ます。
ショートカットXキーと組み合わせればさらにポリゴンフィルでのペイント作業を素早く行うことができます。
ポリゴンフィル(Polygon Fill)の基本的な使い方は以上です。
少ないTextureSetだけで、かつIDマップが無くてもパーツの塗り分けができるので、わざわざ部分的にブラシで塗る必要が無く効率的です。
まだ使ったことのない方は是非この記事を参考にポリゴンフィルでペイントしてみてください。
IDマップで塗りつぶしする方法
ポリゴンフィルと組み合わせて使うと便利なIDマップでの塗りつぶしの手順を紹介しています。
-
【SubstancePainter】IDマップを使用して塗りつぶす方法
SubstancePainterのIDマップを使うと、カラー情報を使用してマスクを部分ごとに塗りつぶすことができます。 この記事ではIDマップを使ってマスクを部分的に塗りつぶす基本的な手 ...
続きを見る
MAYAでIDマップを作成する方法
MAYAを使っている方限定になりますが、Transfer Mapsを使ってマテリアルのカラー情報でIDマップを作成する方法について紹介しています。
-
【MAYA】マテリアルカラーをベイクしてIDマップ画像を作成【SubstancePainter】
SubstancePainterでテクスチャペイントする時に便利なのがIDマップです。 マテリアルをモデルの部位ごとに割り当てて、TextureSetListを作成して塗り分けるのがスタ ...
続きを見る
▼Substance Painter初心者の方にオススメの教本
▼キャラクターのテクスチャペイントの参考になりそうな本(バージョンは古め)