PC作業で一番多くの割合を占めるのが「キーボード入力」ですが、社会人になっても意外と苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。
オフィスワークをしていると日々たくさんのキーボード入力をする機会がありますが、効率よくスピーディーにタイピングすることができるという人は意外と少数派なのではないかと思います。
- 入力ミスが多いせいで仕事がなかなか終わらず、書類の作成に時間がかかる
- そもそもブラインドタッチができない
- キーボードを逐一見て確認しながらじゃないと入力できない
- ホームポジションがすぐに崩れてしまう
- キーボードと画面を交互に見てしまい首が疲れる
上記のような悩みを持っている方は意外と多いですよね。
実際にPCを使ってオフィスワークをしている社会人の方でもキー入力はそこまで得意ではないという人も少なくないはずです。
僕の同僚の中でもキーボード入力が得意、またはスピーディーなタイピングができる人はいません。
キーボード入力を効率良くしていくためには「ブラインドタッチ」が必須になってくるかと思いますが、キーボードを見ないで作業をする際にはホームポジションを安定させておく必要があります。
ホームポジションとは、キーボード入力を最も効率的に行うことができるとされる指の基本的配置のこと。キーと指の対応を常に一致させておくことで、キー操作を確実に素早く行うことができる。そのために、それぞれの指に対して望ましいとされる位置がホームポジションとして定められている。
Weblio
ホームポジションという一番入力に適した手の状態を常時保っておくことでキーを押すスピードをあげようというのが目的なのですが、このホームポジションの目印になる「F」「J」キーなどが通常のキーボードだと非常にわかりにくいんですよね。
かくいう僕もブラインドタッチで文章を書いている時にホームポジションが安定しない場合が多く、意図しないキーを入力してしまうことは日常茶飯事で地味にストレスを感じることが多かったのです。
これも目印になるキーがわかりにくいというのが原因のひとつだと考えていました。
そこでホームポジションの目印となるキーをどのようにわかりやすくすれば良いかと考えて調べた結果、便利そうなグッズを発見しました。
それが今回紹介する「キーボードマーキングシール」です。
キーボード入力を効率化できる「キーボードマーキングシール」買ってみた
どのキーボードにも基本的にホームポジションの目印となる「F」「J」キー部分に凸状の突起が付いていると思うのですが、
正直出っ張りが小さくてわかりにくく、気づいたらホームポジションが崩れているといったことになりがちです。
さらにたくさんキーを打てば打つほど突起が削れてきて更にわかりにくくなります。
それを解決してくれるのが、キーボードの目印となる場所に貼って打ち間違いを減らしてくれる「キーボードマーキングシール」です。
「キーボードマーキングシール」とは
「キーボードマーキングシール 打ち間違い防止シール」はフロンティアというメーカーさんが制作販売しています。
少し粘り気のある質感のシールで、キーボードとは違った手触りをしているのが特徴です。
細かい模様と凹凸のあるデザインになっていて、シール自体は薄いですが重ね合わせて貼る事によって指に引っかかりやすくすることができ、キーボードを見なくても任意のキーを確認しやすくすることできます。
以前は「キーボードタッチセンサー」という薄い点字シールのような製品だったのですが、
前作は突起が薄すぎたり丸みを帯びているせいで引っかかりがわかりにくかったり、名前がわかりにくいといった問題点があったようです。
メーカーさんによると前作に寄せられたレビューなどを元に5回の改良を施すことによって、現在の「キーボードマーキングシール」にたどり着いたとのこと。
同封されていた案内によると、この素材が広い面積を形成することが難しいことに加え、厚みを増すことでコストがかなりかかってしまうのが課題だったようです。
厚みを増すことで増えてしまうコストを抑えるため、あえて薄い状態のシールを複数重ねることで認識率をあげてもらおうというのが開発者さんの意図みたいですね。
またネット通販での販売は可能な限り安く出来るように努力しているとのこと。
価格と内容物
商品の外観はこんな感じです。
価格は以下。
価格 | 消費税 | |
本体価格 | ¥1030 | ¥94 |
配送料 | ¥84 | ¥8 |
合計 | ¥1114 |
価格は送料込みで1114円、本体価格は1030円となっています。
今回はAmazonで購入しました。
封筒での配達で、2日程で届きました。
背面はこのようになっていて、使用方法などが書いてあります。
中身を取り出してみた状態。
内容物としてはいたってシンプル。
- パッケージ兼説明書
- シール本体
- 台紙
以上の3点です。
わかりやすいようにアップでシールを撮ってみた状態。
キーに合わせて様々な形状のシールが用意されています。
Enterキー用などある程度形状に合ったものもありますが、基本的には小さいマークのシールです。
手触りは説明にある通り若干粘り気のあるペタッとした質感。
小さいシールでも中央部分に凹みがあることで、指に引っかかりやすくなっていてデザインが細かいです。
シール貼り付け前の準備
早速貼りつけていきますが、下準備としてキーボードを掃除しておきました。
手のあぶらなどが付いているとシールが剥がれやすくなる原因になってしまうので、念入りに拭いておくことをオススメします。
上記のようにある程度綺麗になったら早速貼っていきます。
え?まだ汚い?これでも結構掃除したんや……
実際にキーボードに貼ってみた
マーキングシールを実際に張ってみた状態がこちら。
ホームポジションキーを始めとする使用頻度が高いキーに絞って貼ってみました。
隠れてしまっているので見にくいですが、シールを貼ったキーは以下。
- F(ホームポジション)
- J(ホームポジション)
- Tab
- command
- [
- ]
- return
- 左キー
- 右キー
一番重要なポイントでもあるホームポジションの「F」「J」キーをはじめ、アプリケーション切り替えやショートカット入力に頻出の「command」と「Tab」がわかりやすいように大きめのシールを張りました。
またレイヤー移動やブラシサイズなどを操作する際にも個人的に使用頻度が高い[ ]、手を大きく動かして押す必要のある左右キーなどにもシールを配置。(左右キーに合わせて▶︎のシールにしました)
とにかくホームポジションと頻出キーのみに絞った構成にした理由は、貼りすぎると逆にどのキーを示しているのかわかりにくくなる可能性があったことに加えて、ホームポジションをとにかく崩したくなかったからです。
※個人的にUS配列を使っているのもポジションが崩れにくいようにするため。タイピングという単純作業にできるかぎり時間を割きたくないというのが理由です。
キーボード左側のTabとcommandに貼ったシールはこのようになっています。
棒状のシールを2つ貼り、引っ掛かりを大きくすることで指での認識率をあげようという作戦です。
特にこの2つのキーは使用頻度がとても高いものになるので贅沢に使っても良いかなと思います。
キーボード中央に貼ったのはこの2つです。
ホームポジションの目印となる「F」「J」に四角形のシールを3枚重ねて貼りました。
重ね貼りすることによって、より指先で触れた時に引っかかりがわかりやすいようになっています。
個人的には四角形シールが1番指に引っかかりやすくてわかりやすいと感じました。
キーボードの右側にはこのようにシールを貼ってみました。
ブラシサイズやレイヤー移動、文章作成などでもよくつかう[ ]、Return、左右キーです。
左右キーにはキーのイメージに合わせて三角形のシールを3枚重ねて貼ってあります。
これも頻繁に使うキーなのでとにかくわかりやすくしました。
左手用デバイスにも貼ってみた
PCのキーボードだけではなく以前導入した左手用デバイス「Razer tartarus V2」にも貼ってみました。
「Razer tartarus V2」は普段のデザイン作業やCG制作などに使っていて、作業効率化に一役買ってくれる便利なガジェットなのですが、キーの数が多少ある分たまに打ち間違えてしまったりすることが多かったんですよね。
しかしショートカットキーを効率よく打つために使っているデバイスで打ち間違いが発生すると本末転倒になってしまいます。
なので可能なかぎりこちらも手元をみること無く作業ができるように「マーキングシール」を貼って認識率を上げることにしました。
マーキングシールを貼った左手用デバイスの使い心地は上々といったところ。
>>【Razer】3DCG制作用にRazer Tartarus V2を購入してみた【左手デバイス】
-
【Razer】3DCG制作用にRazer Tartarus V2を購入してみた【左手デバイス】
ゲームやイラスト制作の作業効率化をサポートしてくれる「左手用デバイス(片手デバイス)」は、3DCG制作の効率化にも一役買ってくれる便利なガジェットです。 以前の記事で紹介したのはCLIP STUDIO ...
続きを見る
実際に使ってみて感じたメリット・デメリット
実際に「キーボードマーキングシール」を一週間ほど使ってみて感じたメリットとデメリットについても紹介しておきます。
僕のキーボードの使用方法などは以下に参考として記載しておきます。
- ノートPCでの作業が多め
- ブログを書いたりメールのやり取りなど文章作成も頻繁にする
- プログラミングなどの作業はしない
- グラフィックソフトなどの使用時にショートカットなどを多用
- 基本はブラインドタッチ
- デスクトップPC、ノートPC(MAC、Windows両方)共にUSを配列を使用
- 左手用デバイスなどを使う際はキーボードは使用しない
- たまにタイピングゲームなどで遊ぶ(寿司打とか)
一日中ずっとキーボードを触ってはいますが、デザイン作業時やCG製作時などは左手用デバイスを使うことも多くあまりキーボード入力をし続けてはいないといったところでしょうか。
逆にブログを書いているときなどはずっとキーボード入力しているので、使用頻度は一般的には比較的高いといった感じ。
入力速度に関しては普通だと思います。
メリット
実際に感じたメリットは以下。
- ホームポジションが安定する
- キーの入力ミスが減る
- キーボードを見て確認する回数が減るので、首が凝りにくくなる
- ブラインドタッチの速度が多少上がった
- 左手用デバイスとの兼用で作業効率が上がった
購入前に期待していたとおりホームポジションの目印である「F」「J」キーの認識率が上がったので、手がバタバタを動くことによりミスタイプが減りました。
ミスタイプが減る事によってDeleteで文字を削除する回数も減り、且つキーボードを見て確認することがあまりなくなったおかげか、首が凝りにくくなりました。
ホームポジションが常に安定するのでブラインドタッチの精度と速度も多少上がり、文章作成のスピードが上がったと感じています。
また左手用デバイスにも「マーキングシール」を貼ったことで、ショートカットキーの入力間違いも減りデバイスの操作性も増しました。
デメリット
デメリットは個人的にはあまり感じていませんが、強いて言うなら以下の点が気になりました。
- 値段が若干高い
- キーボードの見栄えが悪くなる
- 1枚だけだと指で触った時にわかりにくい(基本2枚〜3枚を重ね貼りがオススメ)
- 貼りにくい
- 剥がれやすい
1商品あたり1114円とシールにしては若干値段が高いかなと感じました。
また黒いキーボードなどを使っている場合にはシールを貼ることによって見栄えが悪くなります。
作業効率を上げるためなので仕方ないとはいえ、MACなどを使っていてキーボードのデザインの美しさにこだわりがある人の場合は少しデメリットになるのかなと思いました。
またシールにはある程度の凹凸がありますが、1枚だけだと流石に薄くてわかりにくいです。
基本は2枚〜3枚のシールを重ねて、指で触ったときにわかりやすくする必要があると感じました。
シールはとても小さなものになるので、貼る際にはピンセットを使うことをオススメします。
最初は指で貼ろうとしましたが非常に貼りにくかったです。
また頻繁に使うことの多いキーに貼ったシールはとても剥がれやすいです。
一週間ほど使っていますが、少しずつズレてきて剥がれそうになっているものがあります。
脂で粘着部分が溶けるようなので、食事しながら触るのも控えた方が良いかと思います。
寿司打でタイピング試してみた
キーボード入力の練習でよく使われるのがタイピングゲームの「寿司打」だと思いますが、マーキングシールを貼った状態だとスコア的に変化があるのかどうか試してみました。
寿司打はたまにタイピングの練習で遊んでいて、通常のキーボードでプレイした場合の平均スコアが高級コースで3000円〜4000円お得な程度です。
マーキングシールを貼った状態でプレイしてみたら結果、「6200円分お得」でした。
やはりミスタイプが減る分スコアも上がるようですね。
寿司打のスコアを上げたい人にもオススメだと思います。
まとめ
今回はキーボード入力をする際にミスタイプを減らすことができる「キーボードマーキングシール」を買ってみた感想でした。
商品に関する全体的な感想としては、キーボードの打ち間違い防止にはもってこいのアイテムだと思います。
ただ若干剥がれやすいこととシールにしては価格が安くないこと、キーボードの外観が悪くなることなどがネックだと感じました。
とはいえ作業効率は明らかに上がったのも事実なので、日頃キーボードの入力ミスで悩んでいる人にはオススメです。
イラスト制作などの作業効率化には音声認識でショートカットができるソフトを使うのもオススメです。
>>音声認識でアシストしながらペイントできるソフト「アイリス」を使ってみた
-
音声認識でアシストしながらペイントできるソフト「アイリス」を使ってみた感想【PR】
こんにちは。 デザイナーをやりつつ副業でイラストレーターをやっています、夏ワタル(@summering26)です。 皆さんはCLIP STUDI ...
続きを見る